石川の伝統工芸を体験できる定番スポット6選
石川県には、加賀藩時代の前田家の庇護を受けて育まれた、個性豊かな伝統工芸品が数多くあります。精緻な九谷焼や優美な加賀友禅などの優れた工芸品は、大切に保存され、世代を超えて受け継がれてきました。これらの手作りの伝統の芸術性と奥深さは、今でも比類のないものです。
この特集では、石川の豊かな文化遺産に浸りながら、自分だけの伝統工芸品を作る、ぜひ訪れたい6つの体験をご紹介します。
1. Wajima Koubou Nagaya: Create Your Own Wajima Lacquerware
輪島塗は、石川県能登半島輪島市で生産される有名な伝統工芸品です。輪島塗の起源は不明ですが、一説によると、紀州(現在の和歌山県)の根来寺の僧侶が寺院の調度品として漆器の技術を発展させたとされています。 1585年に豊臣秀吉が根来寺を攻めた後、これらの僧侶たちは会津や輪島など各地に散り、その技を伝承した。
輪島工房長屋では、木の準備から塗りまでの複雑な漆器づくりの工程を見学できます。施設内には漆器のショールームや体験工房もあり、オリジナルデザインの制作も可能です。
体験工房では、伝統的な「沈金」や「蒔絵」の技術を体験できます。自分だけの漆塗りパネルや箸をカスタマイズすることができ、観光客に人気のアクティビティです。熟練した職人と交流しながら、没入型の文化体験をお楽しみください。
Name: Wajima Koubou Nagaya
住所:石川県輪島市河合町4-66-1
公式サイト:https://ringisland.jp/nagaya/
2. 石川県の伝統芸術と自然の楽園「吉野工芸村」
石川県白山市にある「吉野工芸村(よしのこうげいのさと)」は、手取渓谷や雲竜山など「吉野十景」の絶景に囲まれています。この芸術的な隠れ家では、自然の美しさを保ちながら、日本の伝統工芸のさまざまな体験を提供しています。
陶芸、木彫り、和紙、ガラスアートなどを専門とする工芸工房を訪ねることができます。パフォーマンス プラザではユニークな芸術作品が展示され、アート & クラフト交流センターでは宿泊してクリエイティブなワークショップに没頭できます。
見どころのひとつは、日本の名木百選、国の天然記念物に指定されている「黄墨杉」です。四季折々の美しい自然の中で、多彩なクラフト活動を楽しめる交流拠点です。
以下も参照してください。石川県能登島観光!見て・体験して・楽しむおすすめスポット8選
和紙に興味のある方には、オーダーメイドのランプシェード作りなど、紙すきやペーパークラフトの体験ができる予約制のコーナーもございます。ガラス工芸コーナーでは1,300℃の吹きガラス体験など、オリジナルのガラス製品を作ることができます。お子様連れのご家族に最適な、安全で楽しいガラス エッチング アクティビティであるサンドブラスト ワークショップもあります。
陶芸コーナーでは、手づくりや絵付け、ろくろを使って自分だけの陶芸作品を作ることができます。研修センター、交流サロン、休憩スペース、食事スペースなどの施設が充実した「よしのクラフト村」は、日本の豊かな芸術文化を楽しみたい方にぴったりの場所です。
Address: Yoshino Craft Village, 25 Yoshinoharu, Hakusan City, Ishikawa, Japan
公式サイト:https://www.kougeinosato.or.jp/
3. 能美九谷陶芸美術館で伝統的な九谷焼を体験
石川県能美市にある能美九谷陶芸美術館は、日本の伝統工芸である九谷焼のすべてを学べる体験スポットです。九谷焼の歴史は江戸時代初期に遡り、当時金の採掘地であった九谷で磁器石が発見されたことに始まります。大聖寺藩初代藩主・前田利治公は、家臣の後藤才次郎に肥前国有田で陶芸の技術を学ぶよう指示しました。これにより九谷第一窯が築かれ、九谷焼の生産が始まりました。
以来、様々な窯から数々の傑作が生まれてきました。能美九谷焼陶芸館では、プロの講師が初心者から上級者まで段階的に指導する陶芸教室に参加できます。絵付け体験では、あらかじめ作られた白磁の作品に伝統的な九谷絵の具を使って絵付けを施し、オリジナルの絵柄を創作することができます。
より没入感を味わいたい方には、ろくろを使ってさまざまな種類の陶磁器を成形する陶芸体験がおすすめです。陶器の芸術性を楽しみながら、自分だけのオリジナル作品を作るのは素晴らしい方法です。
楽しい文化アクティビティをお探しの方でも、日本の伝統的な職人技に触れる機会をお探しの方でも、この体験はあらゆる年齢層に最適です。
施設名:能美九谷陶芸美術館
住所:石川県能美市泉台町南9
公式サイト:https://www.kutaniyaki.or.jp/about/tougeikan/index.html
4. ゆのくにの森で石川の伝統工芸を体験
粟津温泉の南部に位置するゆのくにの森は、地元の天然温泉にちなんで名付けられた伝統工芸村です。この文化スポットには 20 軒以上の伝統的な家屋があり、九谷焼、加賀友禅、金箔工芸、輪島塗、和紙、山中漆器、ガラス細工、伝統菓子などの複雑な製作工程を熟練の職人が実演する様子を見学できます。
豊かな北陸の味を味わえる「漁師の家」と、本格的な茶道を味わえる「茶寮」も見どころのひとつ。 13万坪(約43ヘクタール)の広大な敷地に見どころが数多く点在するほか、石川県や福井県から移築された茅葺き屋根の民家もあり、昔ながらの田舎の懐かしい雰囲気を味わうことができます。
職人の技を見学するだけでなく、友禅染、ろくろ成形、絵付け、金箔貼りなど11の専門工房で50種類もの工芸体験ができます。この村には、石川県限定のお土産や美しい食事スポットもあり、家族連れがリラックスして没頭できる文化体験を楽しむのに理想的な場所です。
名称:加賀伝統工芸村 ゆのくにの森
Address: Na-3-3, Awazu Onsen, Komatsu City, Ishikawa Prefecture
公式サイト:https://yunokuni.jp/mori/
5. 金箔工芸さくだで金箔工芸の美しさを体験
金箔は、金に微量の銀や銅を混ぜ合わせ、打ち出して極薄のシート状に加工して作られます。歴史的には、金箔の生産は紀元前 1200 年頃のエジプトにまで遡ります。
日本では加賀前田家の初代藩主、前田利家が七尾で金箔、金沢で銀箔の制作を命じたとされています。しかし、江戸時代、徳川幕府は金箔の生産を江戸(東京)と京都のみに制限しました。明治時代になるとこれらの規制が解除され、伝統技術を密かに守り続けてきた金沢は日本有数の金箔の産地として栄えました。
本来、金箔は漆器(金箔漆器)に主に使用されていましたが、現在ではガラス製品、金属工芸品、布地、さまざまな装飾品に応用されています。これにより、金箔を使用した幅広いコラボレーション商品が誕生しました。
金銀箔工芸作田では、体験型の金箔貼りワークショップに参加できます。息を吹きかけるだけで飛んでしまうほど繊細な1/10,000mmの薄さの金箔を使用し、ポストカードや箸、小物など9点から選んで飾ることができます。デザインシールを貼り、金箔を丁寧に重ねることで、自分だけのオリジナルの逸品が完成します。この体験は、石川県金沢の豊かな文化遺産を探索するまたとない機会です。
名称:金銀箔工芸作田
Address: 1-3-40 Higashiyama, Kanazawa, Ishikawa, Japan
公式サイト:https://goldleaf-sakuda.jp/
森八は寛永2年(1625年)創業、400年近い伝統を持つ歴史ある和菓子店です。森八は、金沢の豊かな菓子文化を紹介するため、石川県に金沢菓子木型館を設立しました。
博物館には、江戸時代から現代までの伝統的な菓子木型が1,000点以上収蔵されています。目玉のひとつは、約3万個の光ファイバーライトで彩られた星空をイメージした天井。展示空間は薄暗いですが、美しく彫られた木型が魅惑的な視覚効果を生み出しており、伝統的な和菓子や職人技に興味がある人は必見です。
来場者の通路に沿って、さまざまな製菓道具や手作りのお菓子が展示され、視覚的な魅力を加え、臨場感を高めます。
インタラクティブな体験として、博物館では落雁作りのワークショップを提供しています。予約が必要ですが、参加者は木型と白またはピンクの粉末材料から選択し、熟練した職人から段階的な指導を受けます。
できたての落雁は「生締め」と呼ばれ、市販の乾燥落雁とは異なり、繊細でとろけるような食感が楽しめます。一番いいところは?手作りしたお菓子は、美しくラッピングされたお土産として持ち帰ることができ、世界にひとつだけの石川土産が完成します。
名称:金沢森八菓子木型美術館
住所:石川県金沢市大手町10-15
公式サイト:https://www.morihachi.co.jp/kodawari_culture
◎まとめ
石川県は、日本の文化首都の一つである京都と並ぶ伝統文化とものづくりの都市として知られています。優美な加賀友禅や金箔の工芸品から、輪島塗や茶道に欠かせない上品な和菓子まで、この地域の文化的魅力はまさに無限です。
石川県の豊かな文化を満喫するために、伝統工芸を学べるとっておきの体験をご紹介します。北陸新幹線の開通によりアクセスも良くなり、石川県への旅行がますます便利になりました。この地域の自然の美しさを探索しながら、自分に合った完璧な文化体験を見つけてください。
Subscription
Enter your email address to subscribe to the site and receive notifications of new posts by email.
