国道439号線を走っていると、「瞬きしたら見逃す」というほどではないが、瞬きを何度も繰り返す必要がある。名頃に到着すると、自分の目が信じられなくなるかもしれないからだ。バス停で待っている人、ポーチでおしゃべりをしている人、畑で苦労している人たちなど、これらの「人々」は、住民の月見綾乃さんが、縮小し続ける故郷の元住民を偲んで作った等身大のかかし人形である。
人形は遠くから見ると驚くほど生き生きしているが、近くで見ると驚くほど表情豊かで、それぞれが独特の姿勢と顔をしている。不気味さと可愛らしさが同居する名頃の人形は、静かな川の谷間にシュールな情景を描き出している。村の様子を知りたい方は、美しい短編映画をご覧ください。人形の谷(www.vimeo.com/92453765)は、綾野さんと一緒に訪れたドイツの映画監督フリッツ・シューマンが制作した作品です。
かかしは、人々が大都市に移住するにつれて田舎のコミュニティが消滅するという問題を浮き彫りにする一方で、人形は実際には小さな村に生命線を提供し、毎年少量の観光客を呼び込んでいる。
名頃は、大豊町と神山町の間の国道439号線沿いにあります。