トロイにエフェソスのような再建された古代都市を期待して来たら、がっかりするでしょう。この場所は草木が生い茂った考古学の発掘現場のようで、古代都市がどのような様子だったかを想像するのは非常に困難です。
遺跡に近づくと、右側の石段を上ります。この石段を上ると、かつてトロイ VIII/IX の外壁だった場所の上に出ることができ、そこからトロイ VI の東壁の門と塔の要塞を眺めることができます。
階段を下りて、右手の遊歩道に沿って進み、厚い石壁の間を抜けて丘を登ると、トロイ II/III の元々の (および再建された) 赤レンガの壁が見えます。壁の上にある湾曲した保護屋根は、1874 年に発掘が始まる前のヒサルリクの丘と同じ形と高さです。
道を進み続けると、厳重に要塞化された都市トロイ VI の北東の要塞、ギリシャ・ローマ時代のトロイ IX のアテナ神殿跡、さらにトロイ II/III の城壁を通り過ぎます。同じ時代のメガロン (玄関のある建物) の石造りの土台が確認できます。
次に、初期/中期トロイの壁の痕跡(トロイ I 南門)の向こうには、トロイ II のメガロンの遺跡がさらにあります。そこには文字通り「上流階級」が住んでいましたが、貧しい人々は平野に群がっていました。
その後、道はドイツの考古学者ハインリヒ・シュリーマンが築いた最初の試掘溝を通り過ぎます。この試掘溝は、都市のすべての層をまっすぐに貫いています。標識は、溝の 15 メートルの高さの側面に、都市の 9 つの層を示しています。
角を曲がると、2階建てのトロイ6世宮殿群だったと思われる壁が続き、その後にトロイ8世/9世の未知の神々の聖域の跡が続きます。後に、同じ場所に新しい聖域が建てられ、サモトラケの神々を祀っているようです。やがて、道はコンサートが開催されたローマのオデオンの前を通り、右側にはブウレウテリオン(評議会室)があり、出発点に戻ります。