谷で最も人気のある墓の 1 つである KV 11 は、最も興味深く、最もよく保存されている墓の 1 つでもあります。もともとセトナクト (紀元前 1186 ~ 1184 年) によって開始されたこのプロジェクトは、作業員が別の墓 (KV10) の縦穴にぶつかったため中止されました。エジプト最後の戦士ファラオであるラムセス 3 世 (紀元前 1184 ~ 1153 年) の治世に作業が再開され、回廊は右に曲がり、次に左に曲がりました。回廊は山の奥深く (全長 125 メートル) まで続き、8 本の柱がある壮大な埋葬室へと続きます。
素晴らしい装飾には、伝統的な儀式のテキスト(ラーの連祷、門の書など)と神々の前のラムセスを描いた色鮮やかな沈み彫りのレリーフがあります。ここで珍しいのは、入り口の廊下の小さな脇室にある世俗的な場面で、エーゲ海から輸入された非常に精巧な陶器、王室の武器庫、船、そしてこれらの脇室の最後の部分には、墓に別名「ハープ奏者の墓」という名前を与えた盲目のハープ奏者など、外国からの貢物を描いています。スコットランドの旅行者ジェームズ・ブルースが彼の作品にこの絵のコピーを掲載したとき、ナイル川の源流を探る旅、1790年に出版された後、彼はロンドンから笑いものにされた。
奥の部屋には、古代の建設者が隣の墓に逃げ込んだ、途中で放棄されたトンネルがあります。彼らは墓の軸を西にずらし、柱のあるホールに続く廊下を建設しました。壁には門の書の場面が描かれています。また、右後方の柱には、第 21 王朝 (紀元前 1069 年 - 945 年) のファラオの再埋葬について書かれた古代の落書きがあります。墓の残りの部分は部分的にしか発掘されておらず、構造的に脆弱です。
ラムセス3世の石棺はパリのルーブル美術館にあり、その細部まで再現された蓋はケンブリッジのフィッツウィリアム美術館に、そしてデイル・アル・バハリの隠し場所で発見されたミイラはカイロのエジプト博物館に所蔵されている。1930年代の映画「エジプトの王」でボリス・カーロフが演じたキャラクターのモデルとなった。ミイラ。