ラヒフの南西15キロのディロヴェ村のすぐ手前に、ウクライナがヨーロッパの地理的中心であると主張する場所がある。自国をヨーロッパ大陸の中心と宣言しているのはウクライナだけではない。ドイツ、リトアニア、ポーランド、スロバキアもそれぞれに主張を競っている。さらにオーストリアの専門家は、1887年にオーストリア=ハンガリー帝国の地理学者が現在のウクライナの奥地に建てた柱は、ヨーロッパの中央を示すことを意図したものではなく、ラテン語の碑文が誤訳されたと主張している。
こうしたことは、ウクライナ政府による名誉獲得への野望には何ら影響を与えていないが、一部の地元住民は懐疑的だ。1980年代には、ソ連時代の尖塔が「ヨーロッパの地理的中心」のオーストリア=ハンガリー帝国時代の柱に加わり、レストラン複合施設や土産物屋が最近追加された。